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名古屋競馬、収入最高813億円、23年度、ネット馬券販売好調

1:Geronimo:

2024/04/29 (Mon) 15:11:26

 名古屋競馬を主催する愛知県競馬組合は、2024年度に自治体向けの配分金を7億円出す方針だ。23年度の馬券収入が813億円と2年連続で過去最高を更新したのを踏まえた。新型コロナウイルス禍で拡大したインターネットの馬券販売が好調で、ナイター開催を増やしたのも寄与した。公営競馬の本来の役割である地方財政への還元を増やす。
 自治体が運営する公営競馬は競馬法で地方財政への貢献が求められている。愛知県競馬組合は県と名古屋市、豊明市で構成し、収益の一部は「一般会計繰出金」との名称で県と2市に配分する仕組みとなっている。
 24年度は愛知県に4億2500万円、名古屋市に1億7500万円、豊明市に1億円の計7億円を出す計画だ。配分金は1993年度に約3億円を出して以降途切れていたが、2022年度に29年ぶりに約3億円を出した。23年度は約5億円を配分していた。
 名古屋競馬はバブル崩壊後の90年代から収入の減少傾向が続き、累積赤字は一時40億円に上った。愛知県などが設置した有識者委員会が13年にまとめた報告書で廃止も含めた判断を提言するなど、存続の危機に陥った時期もあった。
 ここ数年はネット販売の普及で馬券収入が回復していたが、22年4月に名古屋市から弥富市に移転・開業した新しい競馬場の建設費などに充てるため、自治体への配分金は見送ってきた。建設費などの支払いにめどがついたため、22年度から再開した。
 22年度の馬券収入は764億円と1974年度以来48年ぶりに過去最高を更新した。ネットを通じた馬券販売が定着し、競馬場での観戦機会が減ったコロナ禍でも巣ごもり需要をとらえて急拡大した。足元のネット販売比率は9割超に上る。
 23年度は813億円と2年連続で過去最高となった。好調なネット販売のほか、ナイターの開催日を35日と前年度より3割増やしたのも奏功した。名古屋競馬は原則として平日に開催しており、会社勤めのサラリーマンなど日中よりもナイターの方が競馬を楽しみやすい人も多い。
 収益は再投資にも回し、新たなファンの獲得につなげる。24年2月には名古屋市の旧名古屋競馬場跡地に場外馬券場「サンアール名古屋・J―PLACE名古屋」を開業した。2階に幅15メートル・高さ2メートルのバーチャル競馬場システムを備え、臨場感のある広角の映像を楽しめる。競馬場のゴール付近の地中に埋めたマイクが、馬が走る地響きを拾って流す。
 愛知県競馬組合の担当者は「インターネットで馬券を買う若い世代の客は離れるのも早いとみている。将来も見据えて、臨場感など競馬の良さを体感してもらう入り口にしたい」と狙いを説明する。(名古屋支社 安部大至)

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